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沙美海岸

(さみ かいがん)

沙美海岸は、岡山県倉敷市玉島黒崎に位置する海浜公園で、日本で最初に海水浴場を備えたことで知られています。玉野市の渋川海岸と並び、岡山県内有数の海水浴場として親しまれています。「日本の渚百選」にも選ばれた美しい砂浜が広がり、夏には県内外から多くの海水浴客が訪れます。沙美海岸は黒崎漁港をはさんで西浜と東浜に分かれており、特に西浜は約1500メートルにわたる緩やかな弧を描く白砂のビーチが魅力です。

沙美海岸の歴史

沙美海岸が日本最古の海水浴場として名を馳せるきっかけとなったのは、1880年(明治13年)のことです。医師であった坂田待園が、健康向上の手段として海水浴に注目し、当時の村長であった吉田親之がそれに応じて海水浴場を開設しました。これが日本における海水浴場の始まりとされています。

その後、1983年(昭和58年)から6年間にわたって行われた人工養浜工事により、沙美海岸は南国風に整備され、美しい海岸線がさらに魅力を増しました。これにより、1989年(平成元年)に「日本の渚百選」に選出され、毎年多くの海水浴客で賑わう夏のリゾート地となりました。

沙美海岸の魅力

沙美海岸は倉敷市の西南端に位置し、白い砂と松の景色が美しい海岸です。国道2号線からも近く、車でのアクセスが良好で、穏やかな瀬戸内海の景色を年中楽しむことができます。特に夏のシーズンには多くの海水浴客が訪れ、地元だけでなく全国からも親しまれています。

療養施設としての始まり

沙美海岸が最初に開設されたのは、療養目的の施設としてでした。1880年(明治13年)、坂田待園医師が健康改善のために海水浴を提案し、村長の吉田親之の協力により、仮小屋を建てたのが始まりです。その後、1882年(明治15年)には本格的な施設が建設され、白砂青松の美しい海水浴場が誕生しました。

日本の渚百選に選ばれる

1983年から1989年にかけて行われた人工養浜工事により、沙美海岸はさらに美しく整備されました。この工事によって作られた「人工海浜」は、日本で最初のものであり、その美しさから「日本の渚百選」に選ばれました。現在では、岡山県を代表するリゾート地として、多くの観光客に親しまれています。

沙美海岸のイベント

沙美海岸では、夏のシーズンを中心にさまざまなイベントが開催されます。これらのイベントは、観光客だけでなく地元の人々にも楽しんでもらえる内容となっています。

小学生親子ボート体験航海

このイベントでは、小学生とその親が一緒にボートに乗り、海の魅力を体験することができます。親子での参加が可能で、家族の絆を深める良い機会となっています。

沙美ビーチフェスティバル

沙美海岸で開催されるこのフェスティバルでは、ビーチバレー大会や音楽イベントなど、さまざまなアクティビティが楽しめます。特に夏の海開きの日には、無事故を祈願する神事やテープカットなどが行われ、地元の小学生が一斉に海へ飛び込み、夏の到来を祝います。

倉敷市長杯沙美ビーチバレー大会

沙美海岸で開催されるビーチバレー大会は、地元のスポーツ愛好者にとって楽しみなイベントです。大会は熱戦が繰り広げられ、参加者と観客の両方が楽しむことができます。

沙美アートフェスト

このフェスティバルでは、地元のアーティストや工芸家たちが参加し、作品を展示・販売します。観光客は、美しい海を背景に、アートを楽しむことができます。

沙美海岸の沿革

1880年(明治13年)

医師の坂田待園が、村長吉田親之の協力を得て、海浜病院を建設し、海水浴を日本における療養手段として初めて紹介しました。

1983年(昭和58年)から1989年(平成元年)

日本最初の人工養浜工事が行われ、16億円をかけて沙美海岸は整備されました。この工事により、南国風の景観が整えられ、椰子の木も植えられました。

1996年(平成8年)

沙美海岸は、その美しい景観が評価され、「日本の渚百選」に選ばれました。

沙美海岸の現在と未来

沙美海岸は、岡山県を代表するリゾート地として、その美しい景観と豊かな自然環境を維持し続けています。これからも、地元住民と観光客が共に楽しめる場所として、多くの人々に愛され続けることでしょう。また、将来的にはさらに多くのイベントやアクティビティが企画され、沙美海岸の魅力が広がっていくことが期待されています。

Information

名称
沙美海岸
(さみ かいがん)

倉敷

岡山県