倉敷市は中国地方の瀬戸内海に接しており、岡山県の南部、岡山市の西隣に位置する市です。中核都市に指定されており、中国地方で三番目の総人口を誇っています。
倉敷市には、倉敷川沿いに白く塗られた壁の町並みが美しい倉敷美観地区(びかんちく)をはじめ、服飾制作で学生服やジーンズのメッカである児島、日本有数の工場群を見学したり工場夜景が楽しめたりする水島、海外との貿易と新幹線駅の設置されている玉島といった、特徴が異なる多様な地域で形成されています。
観光の中心となるのが倉敷エリア。江戸時代には幕府直轄領である天領として栄えた町です。白壁の美しい町並みが見られる美観地区には、大原美術館、倉敷民藝館、倉敷アイビースクエア、倉敷考古館などがあります。本町通りや東町通りは昔のままの風景を落ち着いた雰囲気で楽しむことができます。
その他にも、いがらしゆみこ美術館や蟲文庫など話題のスポットもあり、来るたびに新しい発見がある観光地です。
国産ジーンズ発祥の地として知られる児島。明治時代に繊維の町として発展してきました。児島ジーンズストリートには多くのジーンズを取り扱うお店があり、自分だけのオリジナルジーンズを作る体験もできます。
ジーンズストリートの入り口にある旧野崎家住宅は、かつて塩作りで栄えた野﨑武左衛門について知ることができる国指定の重要文化財。塩作り体験もでき、合わせて観光するのがおすすめです。
さらに、少し足を伸ばした先、瀬戸大橋のたもと、鷲羽山展望台のある下津井地区で穫れる下津井ダコはぜひ食べに行きたいご当地グルメ。この地域の冬の風物詩になっている干しダコを見にいくのもいいですね。
また、工業の町として発展を遂げた水島地区は、水島コンビナートとして知られる日本有数の臨海工業地帯。おすすめの楽しみ方はもちろん産業観光体験。三菱自動車工業や旭化成、JFEスチールなどの工場見学ができます。
また、夜景100選にも選ばれている、鷲羽山スカイラインから眺める工場夜景も一見の価値があります。
倉敷美観地区は、風にそよぐ柳並木や白壁となまこ壁が美しいコントラストを見せ、倉敷川に影を落としています。江戸時代には米の積出地として栄えたこの一帯は、伝統的な日本建築の美しさをよく残しており、往時の町並みを偲ぶことができます。 文化施設 このエリアには、多数の文化施設が点在しています。特に、世界的名画を集めた大原美術館、民藝館、考古館などが有名です。 倉敷美観地区の歴史 倉敷美観地区は、岡山県倉敷市にある町並保存地区・観光地区です。1969年に倉敷市の条例に基づき美観地区に定められ、1979年に県内2件目の重要伝統的建造物群保存地区として選定されました。江戸時代初期の寛永19年(164...»
倉敷市特産品の「連島レンコン」のシャキシャキしたピクルス(夏はごぼう)、岡山県内産牛のパティ、岡山県産の桃太郎トマトなど、こだわりの岡山県産食材を使用し、倉敷・美観地区の白壁をイメージした白いバンズの倉敷バーガー。地元の美味しさがぎゅっと詰まっている。岡山県内外の各種イベントにも出店しており、人気のバーガーである。「自分たちで知恵を出し、面白いと思うことに力を注ぐ」という倉敷人の気質と心意気が「倉敷バーガー」の源になっている。...»
岡山県のたこ漁獲量は全国でもトップクラス。瀬戸内海でも特に潮流の早い倉敷市下津井で育ったたこは、独特の歯ごたえがあり身がしっかりしておいしいと言われている。素材の良さが光る一品である。 倉敷名物たこめしは、たこをぶつ切りにし、炊き込みご飯にしたもの。磯の香り豊かに広がる美味しさ。新鮮なたこを使った料理は倉敷市内各地でたべられる。一言でたこめしと言っても、お店により具材や味付け、トッピングなど様々な特徴がある。...»
瀬戸内海で獲れる新鮮なシャコの刺身。シャコは、死んでから時間がたつと、自分で自分の身を溶かす酵素を出すので、身がやせ細ってしまう。生のまま食べられるということは、それだけ新鮮だ、ということ。しょうゆでもおいしいが、すだちなどをしぼっていただくのも乙なもの。 旬 3月 ...»
岡山県総社市で、「地元を元気にしたい。売り出したい」との想いから誕生した“総社ドッグ”。総社市産の食材が2品以上入っていることが条件で、観光や経済など5団体の代表が集まって発足した「総社ドッグ普及研究会」が認定したものだけが、総社ドッグとして販売されている。使われる食材は、千両なすや黒大豆、ピオーネなど、多岐に渡り、テイストも和風、チリソース仕上げ、カレー味などバラエティに富んでいる。認定店には、総社ドッグオリジナルののぼりが立てられているので、それを目印に、店ごとのおいしさを食べ歩きしたい。...»
“笠岡ラーメン”の特長は、鶏ガラスープのしょうゆ味で、チャーシューの代わりに鶏肉を煮た“煮鶏”を具材に使うこと。使用する鶏は、“かしわ”と呼ばれる採卵を終えた親鶏で、歯応えがあり、おいしい出汁がとれ、シンプルで優しい味わいが楽しめる。笠岡市は養鶏がさかんであったため、手軽に手に入るかしわを使ったラーメンがうまれたようだ。市内には創業50年を超える老舗から、鶏ベースに瀬戸内海の魚介を具材に使う新店まで10数店があり、町全体でのイベントやガイドマップなどが作られ盛り上がっている。...»
2cmの幅・約1mの長さがある麺が特徴で、もっちりとした食感で食べ応え十分。円通寺で修行者が好んで食べていた良寛ゆかりの玉島名物である。創建年代等については不詳であるが、江戸時代に入り元禄11年(1698年)に徳翁良高禅師によって再興されて正徳年間(1711年~1716年)現在の寺号となった円通寺。江戸時代後期には歌人としても知られる僧良寛(1758年~1831年)がこの寺で20年ほど修行している。...»
茹で上げたうどんに、様々な具材や薬味を乗せ、その上に少量のだし汁をかけたもの。麺・汁が温かいものと冷たいものが存在し、他地域のぶっかけうどんより具・薬味が多く、また乗せる具もバリエーションに富んでいるのが特長。各家庭それぞれのぶっかけうどんが存在するといわれている。汁に関しては、味が濃いのが特長。特に甘味が強く、蕎麦つゆの影響が強く伺える。また他地域ではおろし生姜が薬味として使用されるが、倉敷ではおろし山葵が使用される。(家庭・店舗によっては生姜も使用)これも蕎麦の影響と思われる。...»
岡山県玉野市のご当地バーガーで、玉野市の「たま」と特産品である舌ビラメを地元では「ゲタ」と呼ぶことからその名がついた“たまげたバーガー”。瀬戸内海の新鮮な舌ビラメのミンチをパテに加え、バンズには玉野市産の紫いもが練りこまれている。弾力のある舌ビラメのパテはあっさりとした味わいで、特製のタルタルソースがその味を引き立てる。一緒にはさんだシャキシャキのレタスやチーズとの相性も抜群。たまげたバーガーは、地元の主婦の考案したもので、バーガーを皮切りに「たまげた」シリーズのラーメンや丼なども売り出している。...»
玉野市名産のふっくら穴子を炒め、雑穀入りご飯を加えて混ぜ込み、甘辛い蒲焼のタレで炒めた焼きめし。トッピングのとろとろ温泉卵を絡めると、まさに絶品のおいしさ。一度食べると忘れられなくなる味だ。また、穴子にはビタミンAやビタミンEが豊富に含まれており、美肌効果も期待できる他、ウナギの半分以下の脂肪分で夏バテ予防にも最適。...»
清水白桃は、味・香り・姿ともに日本一といわれる岡山の白桃の中で、頂点中の頂点に立つ最高品種の白桃。甘い華やかな香りと、透き通るほど白く美しい肌。「桃の女王」と呼ばれる通り、格別の気品に溢れた最高級の桃、それが清水白桃なのだ。しかもこの清水白桃が味わえるのは、毎年7月下旬からの約10日間限り。 旬 7月 ...»
日本一の生産量(全国生産量の90%を生産)を誇る、岡山の「マスカット・オブ・アレキサンドリア」。岡山県を代表する特産品となっている。岡山は果物王国として知られるが、なかでも、マスカット・オブ・アレキサンドリアのエメラルドグリーン色の美しい姿と芳醇で濃密な味わいはまさに果物の女王の名にふさわしい。旬は4月~11月。もともと日本での栽培は困難であったが、先人による幾多の試行錯誤、ガラス室の採用、温暖・多照・少雨の瀬戸内気候が適し、多くの人々が栽培技術の研究・向上を重ね現在に至るのである。 旬 4月 5月 6月 7月 8月 9月 10月 11月 ...»
岡山県の南西部に位置し、瀬戸内海に面した寄島町(浅口市)は、海の幸に恵まれた土地として有名。その中でもワタリガニの一種である“ガザミ”は、町の特産品だ。脱皮をするオスは夏でも美味だが、メスの濃厚なミソや内子を楽しむなら秋から冬がおすすめ。シンプルに塩水でゆでて味わうと、プリッとした弾力とガザミのおいしさがダイレクトに楽しめる。その他、みそ汁にしてガザミの旨味を丸ごと楽しむのもよし、香ばしく焼いて身のジューシーな味わいを堪能するのもおいしい。 旬 11月 12月 1月 2月 3月...»
明治40年(1907年)、初代渡辺捨吉が下道穂井田村(現在の倉敷市)で酒造りを初めたという県内でも老舗の酒蔵ヨイキゲン。その一番人気の酒が「純米 雄町 碧天」だ。水は高梁川の伏流水を使用、心白(米粒の中のでんぷん質)が大きく、柔らかい雄町米だけを自家精米し、じっくりと低温発酵を醸している。グレープフルーツなどの柑橘系の果実香に熟成香がプラスされ、厚みのある落ち着いた香りに、しっかりとしたうまみとアルコールの強さが印象的な味わいだ。焼き鳥、鰻のかば焼きなどとの相性が抜群。軽く冷やしても、ぬる癇、熱燗でもうまい。...»
明治10年の創業以来、倉敷の名物として受け継がれた、橘香堂のむらすゞめ。うみたての新鮮な卵と小麦粉を混ぜあわせた生地を、クレープ風に丸く焼き上げた外皮に、厳選した北海道産あずきで作った粒あんをたっぷりと詰め込んだお菓子が”むらすゞめ”だ。色は稲穂の様な黄金色を、形は稲穂に群がる「すずめ」の様子を模しており、その発祥は、すずめが稲穂に群がるぐらいの豊作になるように、という願いから「むらがるすずめ・・・むらすずめ」と名づけられたという。職人技で焼き上げられた生地は、口のなかであんと溶け合い、上品な甘さが堪能できる逸品だ。...»
「桃太郎トマト」といえば、トマトの中でも最も有名な品種。すっきりした酸味と甘みがあって、ずっしりと重く、完熟しても皮、果肉がしっかりしているので日持ちがよいのが特徴だ。その桃太郎マトを丸ごと使用したのが「でざあととまと」。岡山県高梁市川上町の 三宅農園が有機質肥料中心とした特別栽培で育てた最高ランクのものを使用、トマト自身の風味を生かしたゼリーに仕上げている。夏場に食欲がなくなったときでもこれならつるりと口に運ぶことができそうだ。無着色、無香料。...»
藤戸町に本店を構える和菓子屋”藤戸饅頭本舗”で販売される土産菓子“藤戸饅頭”。むらすずめと並ぶ倉敷市の歴史ある銘菓として有名。 元禄の頃までは、「藤戸寺」の境内にあった茶店で販売されていたまんじゅうで、その後改良が加えられ、江戸末期に「甘酒を加えた薄皮でこしあんを包んで蒸す」という現在の形になったそうだ。地元の麹を使った酒粕をしぼった甘酒を小麦粉と混ぜ合わせ作った薄皮でこしあんを包み球状にし、蒸している。甘さを抑えたほっこりしたあんと薄皮は、ほんのり甘酒が香り、何個でも食べられる飽きのこない味。リーズナブルな値段も嬉しい。店頭では、パッケージの代わりに竹皮で包むサービスも行っており、趣たっぷり...»
大正元年創業の老舗の和菓子屋「菓子処ひらい」の薯蕷饅頭。「子供の純真な心こそ本当の仏の心」…と解釈し、隠れんぼや手毬(てまり)をして子供たちと一緒に遊んだという良寛和尚。そんな優しい良寛和尚の姿になぞらえて、手毬をモチーフに倉敷の土産菓子として作られたのが「良寛てまり」だ。 つくね芋をすりおろし、うるち米を洗ってから乾燥させ粉にした目の細かい薯蕷粉と、こだわりの岡山県産の米粉と練り合わせ、蒸し上げて作った皮の薯蕷饅頭。中に厳選した北海道産の小豆を使用した特製のこし餡と、風味豊かな極軟栗をゆっくりと煮詰めた甘露煮の極軟栗煮を一粒まるごと包みこんでいる。口に運ぶとやさしい口当たりで、かわと餡、栗...»
豪渓は、岡山県総社市北端から加賀郡吉備中央町にわたる、高梁川支流の槙谷川上流に位置する美しい渓谷です。豪渓は、日本五大名峡の一つに数えられる景勝地であり、その壮大な自然美が訪れる人々を魅了しています。 概要と歴史 豪渓は、全長600メートルの渓谷で、岡山県道57号総社賀陽線に沿って広がっています。この渓谷は、花崗岩の節理に沿って風化と浸食が進み、奇岩や奇峰が連なる景勝地として知られています。1923年に国の名勝に指定され、その美しさは全国に広く知られています。 豪渓の中でも最も名高いのは、海抜330メートルの高さを誇る天柱山です。この山は、その壮大な姿とともに、「天柱」の文字が刻まれた岩...»
大原美術館は、岡山県倉敷市にある日本初の私立西洋美術館で、公益財団法人大原美術館によって運営されています。この美術館は、倉敷美観地区の一角に位置し、その存在は地域の文化的象徴とも言えます。特に2003年には、分館がDOCOMOMO JAPAN選定の「日本におけるモダン・ムーブメントの建築」に選ばれたことで注目を集めました。 沿革と創設の背景 大原美術館の歴史 大原美術館は、倉敷の実業家であった大原孫三郎(1880年–1943年)によって1930年に設立されました。彼は、洋画家である児島虎次郎(1881年–1929年)をパトロンとして支援し、その結果、児島が収集した西洋美術や古代エジプト美...»
鴻八幡宮は、岡山県倉敷市児島に位置する神社で、八幡宮として広く知られています。この神社は旧琴浦地区の総氏神として、下の町、上の町、田の口、唐琴の地域に影響を持つ重要な存在です。また、旧社格は県社に指定されており、その歴史的価値も高く評価されています。 立地と景観 甲山とその周辺 鴻八幡宮は、児島半島西部に広がる由加山山系の西端に位置する甲山(標高約102m)の西麓に鎮座しています。境内は標高約20mの高台にあり、そこからは瀬戸内海を一望できる美しい景観が広がります。参道は「馬場の松原」と呼ばれる街道沿いに面しており、鳥居をくぐると土の急坂である表参道を進むことになります。参道を登ると、神...»
熊野神社は、岡山県倉敷市郷内地区に位置する由緒ある神社で、「日本第一 熊野十二社権現宮」とも称されています。この神社の祭神は、伊邪那美神、伊邪奈岐神、家都御子神、速玉之男神の四柱であり、熊野本宮大社と似た形式を持つ社殿が特徴です。社殿は左から第三殿・第一殿・第二殿・第四殿・第五殿・第六殿と並んでおり、熊野本宮大社の伝統を受け継いでいます。 熊野神社の概要と歴史 修験道と熊野神社の創建 熊野神社の創建は、修験道の祖である役小角(えんのおづぬ)が大きな役割を果たしています。文武天皇3年(699年)、役小角は朝廷からの訴追を受け、熊野本宮に隠れ住んでいましたが、後に伊豆大島に配流されました。こ...»
由加山は、岡山県倉敷市児島由加に位置する山岳、寺社、および地区を指します。また、これらの要素を総称したエリア名としても使われ、通称で「由加(ゆが)」と呼ばれることもあります。かつては「瑜伽山」という表記が使われていましたが、山岳名としては正式名称が「瑜伽山」であり、「由加山」は通称となっています。由加山は瀬戸内海国立公園岡山地域の一部であり、自然保護の観点から第二種特別地域に指定され、公園事業も行われています。 山岳としての由加山 瑜伽山の概要 由加山は倉敷市児島北部の丘陵地に位置し、標高は274mです。古くから磐座信仰や山岳信仰の対象とされており、正式名称は「瑜伽山(ゆがさん)」です。...»
由加神社本宮は、岡山県倉敷市南部の児島に位置する由加山にある神社です。旧社格は県社であり、神社本庁の管轄に属さない単立神社です。この神社は、由緒ある歴史と独自の文化を持ち、地元住民や参拝者から広く信仰を集めています。 由加神社本宮の概要と歴史 由加山の信仰と歴史 由加山は、古代より磐座信仰が行われていた場所とされています。天平5年(733年)には行基によってこの地に十一面観音が祀られ、神仏が一体となった瑜伽大権現(由加大権現)と呼ばれる神仏習合の山となりました。また、北麓にある熊野神社の縁起によれば、奈良時代の初めに役行者の高弟5人が紀州熊野から熊野本宮大社を奉持し、この地に熊野神社を創...»
蓮台寺は、岡山県倉敷市児島にある真言宗御室派の別格本山で、由加山の山号を持つ寺院です。本尊は十一面観音菩薩と瑜伽大権現であり、中国三十三観音霊場第6番札所、百八観音霊場第8番札所としても知られています。この寺院は、古くから地域の信仰の中心として、多くの人々に崇敬されています。 蓮台寺の歴史 創建と発展の歴史 蓮台寺の創建は、天平10年(738年)に遡ります。行基が本尊である十一面観音菩薩と、阿弥陀如来・薬師如来の垂迹である瑜伽大権現を祀ったことが始まりとされています。しかし、平安時代末には兵火により衰退しましたが、室町時代に入り、増吽僧正によって中興され、再び信仰の場として栄えました。 ...»
倉敷由加温泉は、岡山県倉敷市児島由加に位置する歴史ある温泉です。この温泉地は、由加山の山腹にある一軒宿「倉敷由加温泉ホテル 三桃花」で知られ、日帰り入浴や宿泊が可能です。周囲には由加山蓮台寺と由加神社本宮があり、厄除けの総本山として信仰を集めています。 泉質と効能 泉質の特徴 倉敷由加温泉の泉質は「単純弱放射能冷鉱泉(低張性中性冷鉱泉)」で、泉温は18.8℃です。この温泉は淡黄褐色で、無味無臭が特徴です。ラジウム鉱泉(ラドン温泉)としても知られ、科学的にもその効能が証明されています。 温泉の効能 倉敷由加温泉は、さまざまな適応症に効果があるとされています。一般的な適応症としては、神経...»
祇園神社は、岡山県倉敷市児島に位置する歴史ある神社です。地元では「下津井祇園神社」とも呼ばれ、古くから地域の守り神として信仰されています。 祭神 祇園神社では、以下の神々が祀られています: 素戔嗚命(すさのおのみこと) 奇稲田姫命(くしいなだひめのみこと) 大蛇麁正(おろちのあらまさ) 長浜神(ながはまのかみ) 八社大明神(はっしゃだいみょうじん) 事代主神(ことしろぬしのかみ) これらの神々は、海上安全や疫病除けにご利益があるとされ、古くから多くの人々に信仰されています。 神社の由緒 創建と歴史 祇園神社は、下津井の氏神として「祇園さん」の愛称で親しまれていま...»
下津井城は、岡山県倉敷市下津井に位置する日本の平山城です。この城は、古代から軍事・海運の要衝として知られる備讃瀬戸を臨む重要な地点に築かれました。現在は岡山県指定の史跡となっており、地域の歴史を感じることができる名所として親しまれています。 概要 下津井城は、南側に下津井の町並みを見下ろす丘陵の上に建てられた連郭式の平山城です。城の構造は、西から西の丸、二の丸、本丸、三の丸、中の丸、東の丸が直線的に配置されており、各郭が尾根に沿って連なっています。本丸には小規模ながら天守が存在していました。また、北側の丘陵には侍屋敷が配置されていました。 城跡には、石垣や土塁が遺構として残っており、江戸...»
鷲羽山ハイランドは、岡山県倉敷市下津井吹上にある遊園地で、正式名称は「ブラジリアンパーク 鷲羽山ハイランド」です。瀬戸内海と瀬戸大橋の美しい眺望を楽しみながら、多彩なアトラクションやイベントを満喫できる場所として知られています。 瀬戸内海と瀬戸大橋を望む遊園地 鷲羽山ハイランドは、瀬戸内海を一望できる高台に位置し、絶景を楽しみながら多彩なアトラクションを体験できる遊園地です。スライダープールやインラインスケート、そして名物のサンバショーなど、多彩な楽しみが揃っています。 ブラジリアンパークとしての魅力 園内では、ブラジル出身のダンサーたちによるサンバショーが毎日開催され、訪れる人々を陽...»
鷲羽山吹上温泉は、岡山県倉敷市に位置する温泉地で、瀬戸大橋を望む絶景のロケーションが特徴です。温泉は「Washu Blue Resort 風籠(かさご)」に併設されており、自然の恵みを満喫できる人気のスポットです。 泉質 単純放射能冷鉱泉 鷲羽山吹上温泉の泉質は「単純放射能冷鉱泉」で、源泉温度は20.3℃です。この温泉は無色透明で、ほとんど無臭。弱放射能泉(低張性中性冷鉱泉)であるため、心身のリフレッシュに最適です。主な適応症には、神経痛、筋肉痛、関節のこわばり、慢性消化器官病、冷え性などが含まれます。 温泉地の魅力 Washu Blue Resort 風籠 鷲羽山吹上温泉は、「W...»
鷲羽山は、岡山県倉敷市下津井田ノ浦に位置する山で、児島半島の最南端付近にあります。この山は、日本初の国立公園として指定された瀬戸内海国立公園の代表的な景勝地として広く知られています。鷲が羽を広げた姿に似ていることから、その名が付けられました。 絶景を望む鷲羽山の魅力 瀬戸内海と瀬戸大橋のパノラマ風景 鷲羽山からは、青く広がる瀬戸内海と、瀬戸大橋が織りなすパノラマ風景を一望することができます。この景色は息をのむような美しさで、多くの観光客が訪れる理由の一つです。また、山麓から山頂にかけて整備された遊歩道を歩きながら、瀬戸内海屈指の多島美を堪能することもできます。 日本の夕陽百選に選ばれた...»
旧野﨑家住宅・野﨑家塩業歴史館は、岡山県倉敷市児島味野地区に位置する住宅および博物館であり、その歴史的価値から多くの建造物が重要文化財に指定されています。公益財団法人竜王会館が管理を担当し、江戸時代後期に製塩業と新田開発で成功を収めた野﨑武左衛門が建設した邸宅として知られています。また、博物館法に基づいて登録された博物館でもあります。 野﨑家の歴史と邸宅の特徴 野﨑家の成り立ちと財の形成 野﨑家は江戸時代末期から製塩業と新田開発を手がけ、その成果によって財を成しました。邸宅は、天保から嘉永年間にかけて、野﨑武左衛門が次々と建設したものです。敷地面積は約3000坪、建物の延床面積は1000...»
大橋家住宅は、岡山県倉敷市阿知に位置する町屋建築で、国の重要文化財に指定されています。この住宅は、江戸時代に新田開発で大きな財を成した大橋家が1796年(寛政8年)に建てたものであり、倉敷を代表する町家のひとつとして知られています。長屋門や倉敷窓、倉敷格子といった特徴を備えた重厚な造りが、往時の商家の姿を現在に伝えています。 大橋家の歴史と住宅の特徴 大橋家の成り立ちと財の形成 大橋家は、江戸後期の倉敷において塩田や新田開発により財を成した大地主であり、大原家とともに「新禄」と呼ばれる新興勢力を形成していました。大橋家の住宅は、主屋が通りに直接面することなく、前庭を隔てて門の奥側に配置さ...»
旧大原家住宅は、岡山県倉敷市に位置する歴史的建造物で、国の重要文化財に指定されています。この建物は、倉敷の中でも特に重要な文化財として保存されており、倉敷美観地区を訪れる人々にその魅力を伝えています。 大原家の歴史 大原家の誕生と発展 旧大原家住宅は、大原美術館や倉敷絹織(現在の株式会社クラレ)を創設した大原孫三郎が暮らした家として知られています。大原家は代々、倉敷で商業活動を行っており、その歴史は江戸時代後期にさかのぼります。江戸時代後期に建てられた主屋は、当時の商人の生活を色濃く残しています。 新興勢力としての大原家 倉敷は、江戸初期から幕府の直轄地であり、倉敷川の水運を利用して...»
倉敷アイビースクエアは、岡山県倉敷市に位置するホテルを中心とした複合観光施設です。倉敷の美観地区に佇むこの施設は、赤レンガにツタ(アイビー)が絡まる外観が印象的で、明治時代の近代化産業遺産を現代に伝える役割を果たしています。 施設の概要と歴史 代官所跡地から始まった歴史 倉敷アイビースクエアの敷地は、元々江戸幕府の代官所跡に位置し、1889年(明治22年)に倉敷紡績所が建設されました。この紡績工場は、倉敷が産業都市として再興されるきっかけとなり、町の経済発展に大きく貢献しました。1973年(昭和48年)に工場は改修され、観光施設として再生されました。 複合施設としての発展 この施設は...»
倉紡記念館は、岡山県倉敷市の倉敷アイビースクエア内に位置する、倉敷紡績の企業博物館です。1888年(明治21年)に倉敷紡績が創業した際、原綿の貯蔵用倉庫として建設されたこの建物は、現在、国の登録有形文化財としてその歴史を伝えています。 倉紡記念館の設立背景 倉敷紡績の創業と発展 倉敷紡績(現クラボウ)は、1888年(明治21年)に創立されました。初代社長に大原孝四郎が就任し、翌年には江戸時代の倉敷代官所跡地に、当時最も近代的な紡績工場が操業を開始しました。この工場は、倉敷の産業発展に大きく貢献しました。 記念館設立の経緯 倉紡記念館は、1969年(昭和44年)、倉敷紡績の創立80周年...»
千光寺は、岡山県倉敷市真備町岡田にある曹洞宗の寺院で、正式名称は醫王山 千光寺です。この寺院は、地域を代表する歴史ある寺院であり、その長い歴史と共に人々に親しまれています。 千光寺の歴史 創建と曹洞宗への転換 千光寺は、もともと「花荘庵」という祈祷寺として、馬入堂山の西北、馬入山城の南東に位置していました。この寺院は、備前常山城主である上野肥前守隆徳の城代、西薗馬入堂山城主であった岡田村三宅氏第26代徳寄によって、現在の岡田村桜に移され、曹洞宗に改宗されました。1566年(永禄9年)に創建され、当初は「全香寺(ぜんこうじ)」と称されていました。 再建と名称の変更 1887年(明治20...»
倉敷市真備ふるさと歴史館は、岡山県倉敷市真備町に位置する博物館で、大池ふるさと公園の中にあります。この歴史館は、地元の歴史や文化を後世に伝えるための重要な施設です。 歴史館の設立と背景 設立の目的と開館の経緯 倉敷市真備ふるさと歴史館は、1994年7月3日に、地元を治めた岡田藩の古文書類の研究と、終戦間際からこの地に疎開していた推理作家・横溝正史の顕彰を目的として開館されました。この歴史館には、約3,800点の貴重な資料が収蔵されています。 館の名称変更と管理運営 2005年8月1日に真備町が倉敷市に編入合併される前は、「真備町ふるさと歴史館」という名称でしたが、合併に伴い現在の名称...»
横溝正史疎開宅は、岡山県倉敷市真備町に位置する建築物で、推理作家・横溝正史が第二次世界大戦末期の1945年から終戦後の1948年7月までの約4年間を家族と共に過ごした家です。現在では、横溝正史の生誕100周年を記念して一般公開され、多くの来訪者を迎えています。 横溝正史の疎開と執筆活動 疎開の背景と移住先の選定 横溝正史は、1945年に義理の姉の勧めで疎開を決意し、東京都吉祥寺の自宅を引き払い、家族と共に岡山県吉備郡岡田村(現・倉敷市真備町岡田)に移住しました。ここでは、地元の人々と交流しながら、農村の因習や生活を題材に多くの作品を構想しました。 名作誕生の地 疎開中、横溝正史は『本...»
まきび公園は、岡山県倉敷市真備町に位置する公園で、中国の雰囲気を取り入れた古代中国風の公園として知られています。この公園は、吉備真備公の記念碑が中国の西安市に建立されたことを記念して造られたもので、散策しながら中国にいるかのような雰囲気を楽しむことができます。 まきび公園の設立背景と概要 吉備真備公の記念碑を讃えて 1986年(昭和61年)、中国西安市に吉備真備公(きびのまきびこう)の記念碑が建立されたことを記念し、同年10月にまきび公園が開園しました。この公園は、郷土の偉人である吉備真備公を顕彰し、その功績を後世に伝える目的で造られました。 中国風のデザインと設計 園内には、六角亭...»
岡田大池は、岡山県倉敷市真備町岡田に位置する歴史あるため池です。この池は、大池ふるさと公園の中にあり、同公園内の倉敷市真備ふるさと歴史館の北西に位置しています。池の東岸には橋が架かり、弁天島とつながっています。 岡田大池の歴史と建設 岡田大池が造られた正確な年代は不明ですが、正徳年間(1711年から1716年)の記録に「大池」という名称が確認されており、17世紀初頭に備中国奉行であった小堀政一(1579年 - 1647年)が建設したと推定されています。 自然と生態系 この池には、亀や鯉、鮒などの魚が泳ぎ、冬季にはヒドリガモやマガモ、ホシハジロなどの鴨が飛来します。岡田藩が支配していた江...»
吉備寺は、岡山県倉敷市真備町に位置する真言宗御室派の寺院で、山号は鏡林山といいます。本尊には薬師如来が祀られており、この像は行基によって作られたと伝えられていますが、秘仏として大切にされています。 寺院の歴史と由来 吉備寺が建つこの地には、飛鳥時代に「箭田廃寺(やたはいじ)」が存在していました。この廃寺からは、鬼瓦や礎石が出土しており、吉備寺はその跡地に建てられています。出土した礎石は現在、庭石として活用されています。 吉備寺は、奈良時代の大臣であった吉備真備を輩出した古代豪族・下道氏の一族が建立した氏寺です。寺院の南西には、吉備真備の祖父の墓と伝えられる場所があり、「吉備様」と呼ばれて...»
沙美海岸は、岡山県倉敷市玉島黒崎に位置する海浜公園で、日本で最初に海水浴場を備えたことで知られています。玉野市の渋川海岸と並び、岡山県内有数の海水浴場として親しまれています。「日本の渚百選」にも選ばれた美しい砂浜が広がり、夏には県内外から多くの海水浴客が訪れます。沙美海岸は黒崎漁港をはさんで西浜と東浜に分かれており、特に西浜は約1500メートルにわたる緩やかな弧を描く白砂のビーチが魅力です。 沙美海岸の歴史 沙美海岸が日本最古の海水浴場として名を馳せるきっかけとなったのは、1880年(明治13年)のことです。医師であった坂田待園が、健康向上の手段として海水浴に注目し、当時の村長であった吉田...»
円通寺は、岡山県倉敷市西部の玉島に位置する曹洞宗の寺院で、山号は補陀落山です。本尊は聖観音菩薩であり、中国三十三観音霊場7番札所、山陽花の寺二十四か寺17番札所、備中国浅口三十三観音霊場一番札所、百八観音霊場第九番札所に指定されています。 円通寺は、白華山にあり、奈良時代に行基によって開創されたと伝えられる曹洞宗の古刹です。この寺院は、良寛など多数の高僧が住山し、修行した場所としても知られています。寺内では御詠歌「ひび一に まるいこころは えんつうじ みちびきたまえ ひとりゆくみち」が唱えられています。 境内と自然の美しさ 円通寺は、小高い丘の上にあり、荘重な伽藍と石組の庭が配置された境...»
菊池酒造株式会社は、岡山県倉敷市玉島阿賀崎に所在する酒類製造・販売業者です。代表銘柄は日本酒「燦然」であり、音楽家でもある社長杜氏の菊池東氏が、モーツァルトの音楽の流れる酒蔵で醸造を行うことで知られています。 創業と歴史 菊池酒造株式会社は、1878年(明治11年)に創業しました。かつて千石船が行き交い、繁栄した備中玉島港の問屋街の一角に位置しており、伝統的な酒造りを行っている老舗の造り酒屋です。冬季には伝統的な酒造りが行われ、春から秋にかけては熟成中の酒が詰まったタンクが並ぶ蔵の中を見学することができます。見学後には、蔵元ならではの豊富な品揃えから、大吟醸酒や純米大吟醸酒、梅酒などの試飲...»
玉島町並み保存地区は、岡山県倉敷市玉島地域の玉島地区に位置する町並み保存地区であり、1995年(平成7年)に岡山県によって指定されました。 この保存地区は、町並み重点整備地区と周辺景観保存地区から構成され、新町(玉島中央町1丁目の一部)、仲買町(玉島阿賀崎の一部)、矢出町(玉島3丁目の一部)の3つのエリアで構成されています。 玉島はかつて瀬戸内海に浮かぶ島々に囲まれた地であり、江戸時代(元禄)に新田開発により堤防が築かれました。これにより、玉島特有の都市構造が形成され、北前船の寄港地および高瀬舟の水運で物資が集散する港町として繁栄しました。現在でも、虫籠窓や漆喰壁、なまこ壁をもつ本瓦葺き塗...»
藤戸寺は、岡山県倉敷市藤戸町藤戸に位置する高野山真言宗の寺院で、山号は補陀楽山です。本尊は千手観音で、「藤戸のお大師様」や「源平合戦供養の寺」として広く知られています。 寺院の創建と源平藤戸合戦 藤戸寺の創建は、寺伝によれば、慶雲2年(705年)に千手観音像が海中から浮かび上がり、それを安置したことに始まるとされています。約30年後、諸国を巡っていた行基がこの千手観音像を本尊として天平年間(729年 – 748年)に寺院を創建しました。 寿永3年(1184年)12月に行われた源平藤戸合戦で、源氏方の武将・佐々木盛綱はこの地域を拝領し、戦乱で荒廃した藤戸寺を修復しました。盛綱は、戦功を挙げ...»
倉敷市立自然史博物館は、岡山県倉敷市に位置する博物館です。倉敷美観地区に隣接しており、倉敷市立図書館や倉敷市立美術館とともに並んでいます。1983年11月3日に開館し、自然史に関する多様な展示を行っています。館内は3階建てで、4つの常設展示室と1つの特別展示室があり、岡山県の動植物や世界の昆虫、化石、隕石などが展示されています。 博物館の歴史 設立の経緯と開館 倉敷市立自然史博物館の設立は、1977年頃から始まった市庁舎の移設に伴う跡地利用に関する市民からの意見を受けたことがきっかけです。1980年に文化施設として利用する方針が発表され、旧倉敷市水道局庁舎を改造して自然史博物館として活用...»
三井アウトレットパーク 倉敷は、岡山県倉敷市に位置するアウトレットモールで、三井不動産グループが運営する「三井アウトレットパーク」シリーズの一つです。この施設は、JR倉敷駅北口の旧テーマパーク跡地に建設され、2011年(平成23年)に開業しました。 施設の特徴と立地 三井アウトレットパーク 倉敷は、三井不動産グループが展開するアウトレットパークの11番目の施設であり、中国・四国地方初の施設として開業しました。また、開業当時はこの地域最大級のアウトレットモールとして注目されました。 このアウトレットモールは、旧倉敷紡績(クラボウ)倉敷工場跡地に設けられました。2008年12月31日に閉園し...»
倉敷民藝館は、岡山県倉敷市に位置し、世界中の日常生活に関連する民芸品を保存・展示する登録博物館です。運営は公益財団法人倉敷民芸館が行っており、伝統と文化を守りながら、多くの訪問者に美しい民芸品の魅力を伝えています。 歴史的背景と建物の特徴 倉敷民藝館は、江戸時代末期に建てられた米倉を改装して設立されました。この建物は、白壁と黒の貼り瓦が美しいコントラストを描き、その外観自体が一つの民芸品として高く評価されています。また、この米倉は倉敷における古民家利用の第一号であり、伝統的建造物保存の先駆けとなった存在です。 倉敷民藝館は1948年(昭和23年)、岡山県民芸協会の会員の有志たちが江戸時代...»
阿智神社は、岡山県倉敷市本町にある鶴形山の山頂に位置する神社で、倉敷市の鎮守として古くから親しまれています。鶴形山からは倉敷美観地区を一望できる絶好のビュースポットであり、境内には能舞台や蓬莱思想に基づく古代庭園が広がっています。また、推定樹齢300~500年の県指定天然記念物「阿知の藤」が見どころの一つです。 倉敷の鎮守としての阿智神社 阿智神社は、倉敷美観地区の一角にある鶴形山の山頂に鎮座し、創祀1700年を超える歴史を持つ古社です。航海の安全を司る宗像三女神を主祭神として祀っており、地元では「藤戸のお大師様」として親しまれています。境内には日本最古の蓬莱様式の磐坐(いわくら)があり、...»
鶴形山は、岡山県倉敷市の中心市街に位置する標高40メートルの小高い山で、古くから地域の信仰と自然保護の場として親しまれてきました。鶴形山は別名として「妙見山(みょうけんざん)」、「阿知山(あちざん)」とも呼ばれ、古代から多くの歴史と文化を育んできました。 鶴形山の歴史と植生 明治2年(1872年)の神仏分離令までは、妙見堂が倉敷村の氏神として祀られ、山は「妙見山」と呼ばれていましたが、明治24年(1891年)に「鶴形山」へと改名されました。かつてこの山は瀬戸内海に浮かぶ島の名残を留めており、クスドイゲやツワブキ、オニヤブソテツなどの海岸性植物が多く生育しています。また、エノキやムクノキ、ア...»
こうもり塚古墳は、岡山県総社市に位置する前方後円墳で、国の史跡に指定されています。また、出土品は総社市指定重要文化財に指定されています。この古墳は吉備の大首長の墓と考えられており、岡山県内では三大巨石墳の一つとして知られています。 古墳の歴史と由来 こうもり塚古墳は、古墳時代後期(6世紀後半)に築造されたと考えられています。墳長は約100メートルで、後円部には巨大な石を組み合わせて造られた横穴式石室があります。この石室は、全長19.4メートルで、岡山県内で最大の規模を誇り、全国でも第3位の規模を持つ横穴式石室として知られています。 旧称は「黒媛塚」と呼ばれており、仁徳天皇に愛された吉備の...»
箭田大塚古墳は、岡山県倉敷市真備町箭田に位置する円墳で、国の史跡に指定されています。また、出土品である単鳳環頭大刀柄頭は倉敷市指定重要文化財に指定されています。この古墳は、牟佐大塚古墳、こうもり塚古墳と並んで、岡山県三大巨石墳の一つとして広く知られています。 古墳の特徴と構造 箭田大塚古墳は、直径約54メートル、高さ約7メートルの円墳で、6世紀後半に築造されたと考えられています。墳丘内には全長19.1メートルにも及ぶ巨大な横穴式石室があり、これは南東方向に開口しています。石室は、入口の羨道とその奥の玄室に分かれており、石室の奥壁には巨石が一枚、鏡石として据えられています。 玄室の規模は長...»
備中国総社宮は、岡山県総社市に鎮座する神社で、旧社格は県社です。正式名称は「總社」であり、古代の国府の近くに位置する「総社」として、多くの神々を一つに祀る役割を果たしています。 「総社」の歴史と役割 「総社」とは、各国の神社を巡拝する慣習を効率化するために、平安時代末期に国府の近くに設けられた神社です。備中国の総社宮は、備中国内の324社の神々を合祀しており、一度のお参りでこれらすべての神々に祈ることができるとされています。この神社は、平安時代後期に造られ、市名の由来ともなっています。 社殿と庭園 御正殿(本殿)は平成21年12月末に、拝殿は平成27年4月29日に再建され、全国で唯一の...»
宝福寺は、岡山県総社市井尻野に位置する臨済宗東福寺派の寺院で、山号は井山(いやま)、本尊は虚空蔵菩薩です。この寺は「宝福禅寺」とも呼ばれ、室町時代の画僧・雪舟が修行したことで広く知られています。雪舟が幼少期に修行したことから、宝福寺は中国地方屈指の名刹として名高い寺院です。 雪舟と宝福寺の関係 宝福寺は、画聖として知られる雪舟が修行を行った禅寺として有名です。幼少期の雪舟が涙でネズミの絵を描いたという逸話が伝わるこの寺は、禅宗の静かな佇まいとともに、室町時代中期に建立された三重塔を有しています。この三重塔は国の重要文化財に指定されており、春には新緑、秋には紅葉が楽しめる観光名所でもあります...»
鬼ノ城は、岡山県総社市に位置する鬼城山(きのじょうざん)の山頂に築かれた、日本の古代山城(神籠石式山城)です。この城は既に廃城となっていますが、城壁や西門などが復元され、現在でもその姿を一部見ることができます。鬼ノ城は1986年(昭和61年)に国の史跡に指定され、2006年には日本100名城(69番)にも選定されています。また、温羅伝説の舞台としても知られています。 鬼ノ城の築城とその背景 鬼ノ城は、大和朝廷が日本の防衛を強化するために築いた防御施設の一つです。正確な築城年は不明ですが、発掘調査によって7世紀後半に築かれたと推定されています。鬼ノ城は標高397メートルの鬼城山の山頂に位置し...»
備中国分寺は、岡山県総社市に位置する真言宗御室派の寺院です。山号は日照山と称され、本尊は薬師如来です。この寺院は、奈良時代に聖武天皇の詔によって全国に建立された国分寺のうち、備中国国分寺の後継寺院として知られています。本項では、現存する寺院とともに、創建当時の史跡である備中国分寺跡や備中国分尼寺跡についても詳述します。 田園風景に佇む五重塔 備中国分寺の境内にそびえる五重塔は、田園風景の中に建つ吉備路のシンボル的な存在として、多くの人々に親しまれています。この五重塔は、岡山県内で唯一のものであり、その美しい姿は観光地としても広く知られています。五重塔の背景には、四季折々の美しい風景が広がり...»
サントピア岡山総社は、岡山県総社市に位置する広大な民間保養施設です。総面積約18万平方メートルの敷地内には、西日本最大級のプールをはじめとする豊富なアクティビティ施設が揃っており、宿泊施設やレストランも充実しています。 この施設は、古代遺跡が点在する総社・吉備路の高台に位置し、歴史的価値のある地域の魅力を背景に、訪れる人々に幅広いレジャー体験を提供しています。宿泊やレストランの利用に加え、日帰り入浴、宴会、会議、ブライダルといったサービスも提供されており、観光客や地元の利用者から支持を集めています。 施設の歴史と経営の変遷 サントピア岡山総社は、1980年4月に旧岡山厚生年金休暇センター...»
美星天文台は、岡山県井原市美星町に位置する公開天文台です。天文台は吉備高原の高台に位置し、360度の展望が開け、全天を見渡すことができます。この天文台は、口径101cmの大口径望遠鏡を備え、国内でも有数の規模を誇る天文台として知られています。初心者からアマチュア天文家、さらには高度な天体観測まで、幅広い利用者に対応しています。 美星天文台の特徴 美星天文台は、岡山県下最大の一般公開用望遠鏡を備えています。主観測装置である101cmの光学式反射天体望遠鏡や冷却CCDカメラ、分光器などを駆使して、さまざまな天体観測が行われます。また、天文台の敷地には、中国で製作され、中国の技術者によって組み立...»
中世夢が原は、岡山県井原市美星町に位置する歴史公園であり、その略称は「夢が原」として親しまれています。複数のゾーンで構成されており、広義では「美星天文台」を含めたゾーン全体を指し、狭義では「歴史公園ゾーン」を主に指します。ここでは「歴史公園ゾーン」に焦点を当てて説明します。 中世の村を再現したテーマパーク 中世夢が原は、鎌倉から室町時代にかけての吉備高原一帯に存在した村の様子を、絵巻物や発掘資料をもとに、精密な時代考証により再現したテーマパークです。園内では、実際に当時の工法を用いて家が建てられ、当時使われていた道具や民具が揃えられています。中世の暮らしをそのまま再現したこの公園では、藍染...»
総社市まちかど郷土館は、岡山県総社市に位置する郷土博物館で、1910年(明治43年)に建てられた旧総社警察署の建物を利用しています。この建物は総社市内に残る唯一の明治洋風建築であり、現在は地域の歴史や文化を紹介する貴重な施設として活用されています。 歴史と設立経緯 この建物は、1910年に総社警察署として建設されました。総社警察署はもともと真金村にありましたが、総社町への移転に伴い、この洋風建築が新たに建てられました。1959年(昭和34年)に警察署が別の場所へ移転した後、建物は一度取り壊しの予定でしたが、その価値が再評価され、保存されることとなりました。そして、1988年(昭和63年)に...»
笠岡諸島は、瀬戸内海の中部に位置し、岡山県笠岡市に属する島々で構成されています。通称「備中諸島」とも呼ばれ、大小30余りの島々から成り立っています。笠岡諸島は瀬戸内海国立公園に指定されており、2019年には日本遺産に認定されました。 諸島には8つの有人島があり、差出島、高島、白石島、北木島、大飛島、小飛島、真鍋島、六島がそれに該当します。また、瀬戸内海は笠岡諸島を境に、東側を水島灘、西側を備後灘と呼び分けられています。笠岡諸島は、東側には塩飽諸島、西側には芸予諸島の一部である走島や宇治島が隣接しています。 地勢と地質 笠岡諸島は、北北西から南南東に連なる断層帯に沿って島々が並び、この地形...»
北木島は、瀬戸内海に浮かぶ笠岡諸島に属する有人島で、岡山県笠岡市に位置しています。島は笠岡港から南に約15kmの距離にあります。 地理的特徴 笠岡諸島の中でも最大の島であり、2019年に日本遺産に認定されました[2]。ただし、日本国内の有人島としては小さい部類に入ります。島の北側には金風呂(かなふろ)と豊浦、東側には大浦の港があり、港の周辺に集落が形成されています。 島の地質は中生代白亜紀の花崗岩[3][4]から成り立ち、この石材は「北木石」として広く知られています。島の石切り場(丁場)は、良質な石を求めて地下深くまで掘り進められており、採掘が終わった丁場には水が溜まり、「丁場湖」と呼ば...»
笠岡市立カブトガニ博物館は、岡山県笠岡市にある博物館です。この博物館は、世界で唯一カブトガニをテーマにした施設として知られています。建物のデザインは、上空から見るとカブトガニの形に見えるユニークな構造をしており、その存在感は特異です。 世界で唯一のカブトガニ博物館 笠岡市立カブトガニ博物館は、国指定天然記念物であるカブトガニの繁殖地としても知られる笠岡市の神島水道に面しています。この博物館は、カブトガニの繁殖と展示、さらにはその保護を目的として設立されました。1990年3月に開館し、現在も笠岡市が運営しています。 博物館設立の背景 岡山県南西部の瀬戸内海に面した笠岡市は、古くからカブト...»
笠岡市立カブトガニ博物館に隣接する恐竜公園は、恐竜時代にタイムスリップしたような気分を味わえる場所です。この公園は、森林、砂漠、海の3つのゾーンに分かれており、それぞれのゾーンで異なる恐竜たちが展示されています。公園に展示されている恐竜はすべて実物大で、合計7種8体が設置されています。 本格的な恐竜公園の誕生 この恐竜公園は、日本国内では初めての本格的な恐竜公園として知られています。展示されている恐竜は、ヨーロッパからアジアにかけて繁栄した化石カブトガニの時代を象徴しており、同時に当時の地球環境を知るための貴重な資料としても利用されています。 学術監修を受けた精密な恐竜模型 公園内に展...»
井笠鉄道記念館は、岡山県笠岡市山口にある鉄道保存展示施設です。この施設は、かつての井笠鉄道本線の新山駅(にいやまえき)を利用して設置されました。昭和56年(1981年)に設立され、以来、井笠鉄道に関する貴重な資料を保存・展示し続けてきました。地域の足として約60年にわたって親しまれてきた井笠鉄道の歴史と、その功績を後世に伝えるために設けられた施設です。 記念館設立の背景と経緯 井笠鉄道記念館の設立は、井笠鉄道の本線が1971年3月31日に廃止されたことに端を発しています。井笠鉄道は、多くの軽便鉄道が廃止される中でも最後まで運行を続けており、その結果、多くの車両が保存されることとなりました。...»
白石島は、岡山県笠岡市に位置し、笠岡諸島に属する島です。面積は2.86平方キロメートル、最高地点は169メートル(立石山)で、人口は2001年時点で750人です。この島全体が国の名勝に指定されており、瀬戸内海国立公園の一部としても知られています。 白石島の魅力と観光 瀬戸内海国立公園の名勝地 白石島は、観光地としても非常に人気があり、その美しい自然景観が特徴です。島全体に白色の花崗岩が露出しており、遠くから見るとまるで雪をかぶったかのような白さが際立っています。このため「白石島」という名がつけられました。島内には「鬼ヶ城」「ナベカロ」「王玉石(大玉石)」など標高100メートルを超える5つ...»
井原市立平櫛田中美術館は、岡山県井原市に位置する美術館で、近代彫刻界の巨匠である平櫛田中(ひらくしでんちゅう)を題材にした作品を保存・展示しています。この美術館は、2023年(令和5年)4月18日にリニューアルオープンし、名称が井原市立田中美術館から井原市立平櫛田中美術館に変更されました。これにより、より多くの人々に平櫛田中の素晴らしい作品や彼の生涯を伝える新たな芸術交流の拠点として生まれ変わりました。 美術館の歴史とリニューアル 創立とその歴史 井原市立平櫛田中美術館の歴史は1969年(昭和44年)、平櫛田中を顕彰するために開館した「田中館」に遡ります。この美術館は、昭和58年に井原市...»
田中苑は、岡山県井原市に位置する美しい日本庭園であり、特に楷の木の名所として知られています。この公園は、平櫛田中にちなんで名付けられ、井原市民の憩いの場として親しまれています。庭園内には、四季折々の美しい景観が広がり、訪れる人々に自然の魅力を存分に楽しんでもらえる場所です。 概要 田中苑は、南斗山(なんとざん)の東斜面を背景に広がる5,240平方メートルの広大な日本庭園です。この庭園は、井原市民に「田中公園」としても知られ、誰でも自由に訪れることができる入園無料の公園となっています。園内には、木彫を制作するために使用された石膏原型から鋳造された平櫛田中のブロンズ作品が点在しており、その中に...»
華鴒大塚美術館は、岡山県井原市に位置し、公益財団法人タカヤ文化財団が運営する岡山県登録博物館です。美術館は1994年に開館し、同年にはタカヤグループ創業100周年を記念した企業メセナとしても注目を集めました。館内では、日本画家・金島桂華の作品を中心に、橋本関雪、児玉希望、横山大観などの近現代の日本画壇・洋画壇を代表する作家たちの作品約600点を所蔵し、展示しています。 美術館の建物と庭園 美術館は1993年に竣工し、岡山県内で著名な建築家・倉森治が設計を手掛けました。鉄筋コンクリート造の数寄屋風建築で、和風の落ち着いたデザインが特徴です。建物は日本瓦葺きの二階建てで、北面に高屋駅、西側には...»
洞松寺は、岡山県小田郡矢掛町に位置する曹洞宗の寺院です。山号は舟木山と称し、本尊は宝冠釈迦如来が祀られています。この寺院は、岡山県の古い宿場町として栄えた矢掛町の南部に位置し、山間にある修行道場として知られています。 洞松寺の起源と発展 洞松寺の起源は、約1300年前に法相宗の寺院として建てられたことに遡ります。応永19年(1412年)に、喜山性讃禅師が猿掛城主荘駿河守の帰依を受け、曹洞宗の寺院として再興されました。この再興によって洞松寺は、大道場として江戸時代には末寺の数が1200を超えるまでに発展しました。2014年には、宗門が運営する外国籍の僧侶のための専門僧堂「宗立専門僧堂」が併設...»
旧矢掛本陣石井家は、岡山県小田郡矢掛町に位置し、かつて西国街道矢掛宿の本陣として栄えた歴史的な建物です。江戸時代には、参勤交代の際に大名たちが宿泊する重要な施設として利用されていました。約1000坪(約3200㎡)の広大な屋敷内には、御成門をはじめ、日本建築の粋をこらした佇まいが今も残っており、国の重要文化財に指定されています。 旧矢掛本陣石井家の成り立ち 矢掛宿の歴史的背景 矢掛宿は、山陽道の宿場町として大いに栄えました。1600年(慶長5年)の関ケ原の戦いでの功績により、備中に1万石を得た小堀新助が、この地域を治めることとなりました。その後、新助の子である政一(遠州)が領地を継承し、...»
旧矢掛脇本陣髙草家住宅は、岡山県小田郡矢掛町に位置し、かつて西国街道矢掛宿の脇本陣として重要な役割を果たした歴史的な建物です。髙草家は、本陣を補佐する脇本陣の役目を担い、金融業で財を成し、庭瀬藩の掛屋や小田郡大庄屋を務めた旧家として知られています。その敷地は約600坪(約2,000㎡)と広大で、矢掛宿では本陣に次ぐ規模を誇ります。 髙草家の歴史と脇本陣の役割 脇本陣の位置と役割 髙草家は、本陣から東に約400メートルの場所に位置し、脇本陣として本陣を補佐する役割を担いました。脇本陣は、参勤交代で江戸と国元を往復する大名や家老などが宿泊や休憩に利用する場所として設けられたものです。特に髙草...»
岡山天文博物館は、岡山県浅口市に位置する科学館であり、訪れる人々に宇宙の神秘を身近に体験させる場所として知られています。この博物館は、プラネタリウムや太陽観測施設をはじめ、最新技術を駆使した展示を通じて、宇宙の不思議を学ぶことができる施設です。また、隣接地には京都大学岡山天文台や国立天文台岡山天体物理観測所があり、その雄大な姿を展望デッキから望むことができます。 博物館の成り立ちと歴史 設立の背景と目的 岡山天文博物館は、1960年(昭和35年)11月、岡山県南西部の浅口郡鴨方町(現浅口市)と小田郡矢掛町の境界に位置する竹林寺山(標高約350m)に開館しました。国立天文台岡山天体物理観測...»
天神峡は、岡山県井原市芳井町吉井に位置する小田川に沿った渓谷で、岡山県の特別名勝に指定されています。また、高梁川上流県立自然公園の一部でもあり、訪れる人々に四季折々の美しい自然を楽しませてくれる場所です。天神峡という名前は、渓谷内に祀られている天神社に由来しています。 紅葉と赤い橋が織りなす絶景 四季折々の美しさ 天神峡は、特に紅葉の季節にその美しさが際立ちます。紅葉の時期には、カエデやモミジが赤や黄色に色づき、清流に映るその姿が非常に美しい光景を作り出します。紅葉とともに、赤い橋とのコントラストがさらに景観を引き立て、多くの観光客が訪れる人気スポットとなっています。 夏の天神峡も魅力...»
嫁いらず観音院は、岡山県井原市大江町にある真言宗単立の寺院であり、正式名称は樋の尻山(ひのしりやま)嫁いらず観音院です。この寺院は、瀬戸内三十三観音霊場の第二十一番札所にも指定されており、その名の通り、「老いても嫁の手を煩わすことなく、健康で幸せな生涯を全うできる」とされる霊験から「嫁不要(よめいらず)の観音様」として広く信仰されています。 寺院の歴史と由来 行基菩薩による開基 嫁いらず観音院は、天平9年(737年)に名僧行基菩薩によって開基されたと伝えられています。本尊には、行基自作の十一面観音が祀られており、これが「樋の尻観音」の由来です。しかし、この寺院は「嫁いらず観音」という俗称...»